剪定前にヒッペアストラム姉妹

 コロナに怯えながら、庭仕事!!
 某日、庭木の剪定について色々と調べなおして情報を整理していた。剪定には大きく三つのタイミングがある。
 先ずは全ての基本「花後剪定」
 いわゆる花木と呼ばれる庭木の多くは花が終わった後に切り戻して樹形の維持と花芽を促す。旧梢咲きの花木は概ね花後剪定になる。時期的には多くの花が春から初夏になるのでその後。紫陽花なら花後の初夏、山茶花は冬に咲くので今頃が剪定期、百日紅は花が長いので秋以降になる。
 次に「落葉後剪定」
 落葉樹で萌芽力旺盛な樹木は、落葉して成長が落ち着いた頃に剪定をして春の芽吹きに備える。つまり、晩秋から真冬前に行うのが落葉後剪定。例えばモミジ、柿、梅などは冬に剪定するのが基本。
 最後に「萌芽期剪定」
 常緑樹など萌芽力旺盛な新梢咲きの樹木は、春~初夏の成長期に剪定する。剪定した端から芽が分岐するので、小枝が密に張る樹形になる。金木犀やモッコク、果樹であるミカンも、花期と関係なく春の成長初期が剪定期。特にミカンのように実のなる植物は必然的に花後には剪定できず、果実が熟して以降の剪定になる。
 といったことをうちの庭木についてまとめなおしていた。例外的な剪定もあり、松は松脂が良く出る冬から春に剪定するといったことも分かった。漠然と他の木とまとめて春に剪定していたが、柿とかと一緒に冬でも良かったんだなぁと学んだ。
 というわけで、剪定期が明確になったので自己満足なのである。

 庭木の剪定は勢いなので、もう少しやる気が漲ってからにしよう。
 その代わりにヒッペアストラム姉妹の植え替えというか、鉢いっぱいになっていた株を分割することにした。

 花が一茎に4輪づつ付く姉は花は多いが分球ペースが遅かった。今回分けてみたところ、6つに分かれていた。
 花が3輪づつ付く妹は花は少ないが分球ペースが速かった。すでになんだか分からない大きな塊になっていたが、大小計12個(それ以上かも)の球だったとわかった。
 妹は都合よく大きい球があったので、それだけを鉢に戻した。
 姉は特に大きな球がなかったので、2個セットになっているものを鉢に戻した。
 余った15個の球を捨てるかどうするか迷い中。植える場所も鉢もないので、もらってくれる人がいなければ捨てるのか・・・多分捨てるというか潰して肥料にするしかないのかな。玉ねぎみたいだから食べられたらいいのに・・・とも思うけど、確か弱毒性だった気がするので間違っても食べません。
 長く懸案だったヒッペアストラム分球問題がやっと片付いた。
 さすがに12個は多すぎだな。

 ついでにクリスマスローズの鉢植えも植え替えすることにした。ヤフオクで種で買ったクリスマスローズ。一鉢にまとめて種を撒いたら、発芽率が良くてごちゃごちゃになってしまった。
 ヒッペアストラム姉妹で勢いがついたので、まだ咲かぬクリスマスローズを四つに分けて、鉢植えを二つ、残りを直植えにした。実生で名前もない雑種クリスマスローズ。確か親株は黒に近い系統って触れ込みだったかな? 来年ぐらいにそろそろ咲いてくれないかなぁ・・・

土いじり 鉢さかさまに さぐる春

植替えの為の植替えの為の植替え

 朝の寒さのわりに花粉も飛び散る風の強い日だった。寒さといっても冬のそれほどではなく、春らしい温かみのある寒さ。とはいっても風より外の水道の方が温かく感じるという、とにかく春らしい寒さだった。

 気温が上がってきたので、春に済ましておくべき庭仕事をこなさないといけない。山茶花の剪定は終わったが、温かすぎて年末から咲き続けている椿も後何週かで花が終わり剪定が必要になるだろう。
 それだけでなく鉢植えの多くが植替えなり土足しなり肥料足しなりをしなければならない。いい加減で放置気味の我が家でも、薔薇とか気にしている鉢には気を遣っている。

 鬱から回復傾向ではあるが、年齢と経歴に難があり、これといってすることのない自分は半ばすでに余生を過ごしているので、せめて庭の管理ぐらいは自分でしたい。かつては元気だった父母が勇んでやっていたが、老母だけの今、この庭の王様は自分である。俺の気分が向いたものから手厚く管理されていく。

 先ずは先の記事にもしたヒッペアストラム姉妹。今度は姉の植替えをする。姉は分球のペースが遅いので鉢の変形も妹ほどではなく、あっさりと鉢から抜くことができた。
 やっぱり姉妹はお揃いの鉢で管理したいと思う。妹を植えたのは云年前に大きなダイソーでちょうど二つ買ったプラ大鉢。一鉢はセイタカアワダチソウとか雑草ばっかりになっていたので引っくり返して妹を植替えた。もう一鉢は八重ドクダミに使っている。八重咲きで可愛いけど、所詮はドクダミ。広がらないように鉢植えにしなければならない。

 というわけで植替えの為の植替えを決行。所詮ドクダミとかなり荒っぽく、引っくり返してボ~ン!八重ドクダミはこれまでよりも一回り小さい鉢に追い込まれました。その内になんか考えますよ・・・
 姉はこうして堂々と大鉢に入居。妹は大鉢も狭いそうな感じだったけど、姉はスマートで余裕がありました。

 ドクダミの鉢は根が庭に付かない様に、古いプラ小鉢を引っくり返して台にしていたのですが、今まで気にしたこともなかったどくだみ鉢の周辺を見てみると、減ってしまったと思っていたユキノシタの群生地になっていました。
 ユキノシタは動いていたのです。元の場所に雑草が増えてきたので追いやられたのかと思っていたのですが、近年の温暖化に伴う土壌乾燥を嫌ったらしく、より湿気で潤っている鉢陰に引っ越していました。
 つまり、ユキノシタが居づらくなった場所を、明るさを好む雑草ミミナグサなどが占拠したということのようです。

 最近庭木の背を低く、枝を少なくと梅、柿、モミジ、クロガネモチなどに大剪定を施したのも庭の乾燥化に拍車を掛けたかもしれないと思い、ふと思いつきで庭の数箇所に穴を掘りました。その穴に枯葉を集めて簡易湿地を作ろうと思ったのです。枯葉の層が湿気を溜め込むわけです。
 ですが、すでに庭木の根が張っていて思った以上に掘れません。
 中途半端なサイズの穴を見て再び思い立ち、云十年前から植替えもされず放置されていた「万年青」オモトを直植えにしてみました。山茶花と木蓮の木陰で、鳥たちが運んでくるピラカンサだか万両だかを抑える効果をちょっと期待して・・・
 ちょうどBS3の”晴れファー”を呆けっと点けっぱなしにしていたら、天然の万年青を鉢植えにしていたので、その逆に鉢植え数十年の万年青を庭だけど天然に戻してみました。

 もともと母が買ったりもらったりしてきた様々な鉢に添えられた飾り万年青をひとまとめにしてきたものらしく、その歴史数十年。私の半生以上の歴史があると思われますが、如何せん植替えも追肥もなく、ただただ雨水頼みで細々と生きてきたようです。お陰で葉のありこちが栄養不足と思われる欠けというか穴というか枯れというかでぼろぼろ。それでも庭に出していたから枯葉や土埃などを鉢に引き入れて生きてきたのでしょう。
 今回、鉢から引っくり返して出したところ、一部がもげてしまったので、これをポット植えとして独立させることにしました。状態良く根付くようなら写真でも撮ってやりましょう。

 ヒッペアストラム姉の植替えついでに色々気になってしまい、植替えが植替えを生むという面倒なスパイラル。でも、そもそも植替えたかったものは別にあるんです。それは「蝋梅」ロウバイ!
 地元、野川公園にあるロウバイの実から起こした実生のロウバイがやっとポット植えにできるぐらいのサイズになったので、そろそろ混栽鉢から救い出してやろうというわけです。

2016年発芽当時のロウバイ(丸い双葉)

 2016年発芽した当時は、混栽鉢に何を植えたかも忘れていたけど、この時発芽したうちの二つが今も生き残り、20cmに満たないかなというぐらいまで育ち、草ではなく木だとわかるぐらいにはなってきた。
 それ以外に生えてきたものは概ねダメになったので、ロウバイは2016年以来放置してきた混栽鉢の貴重な生き残りである。
 そして空いた混栽鉢は挿し木で生かしておいた昔のバラかな?と思う奴を移植した。こうしていろんな木の実や草の種の混栽鉢の役目は終わった。

 気にしてこなかった鉢をやっと気にできる気分。そんな春の気分になってきた。