真夏7月のような暑さを一掃した冷気と大雨は、季節をリセットして5月にしていった。朝顔の種が発芽し、柿の蕾が育ち、白い蔓バラが咲き、桑の実も一つ実っていた。
桑の木は鳥散布の賜物だが、根を張って大きくなるのでそのままにしておくわけにもいかず、三本を鉢植えにして、それ以外は抜いて枯らした。実がなる桑はそのうちの一本だけ。その一本を一番大きな果樹用ポットに植えているが、土が足りずに少ない土で育てている。果樹用ポットに半分しか土が入っていない。腐葉土は毎年できるけど、鳥散布の植物は優先順位が低くなる。だから、実りも少ない。
過去記事 6枚花弁の白い花 には今も見に来る人がいるようだ。やっぱりみんな気になるんだね、6枚花弁の白い花がさ。近年はアリウムの仲間が多く流通していて、花束の賑やかしに使われている。綺麗な花だけどネギの仲間とは知らず、調べてしまうんだよね。
うちのハタケニラ(Nothoscordum gracile)は 今年も土がほとんど入っていない鉢で花を咲かせていた。日本では増殖力の強い外来生物として警戒されているが、花自体はかわいらしい。種がこぼれないように花が終わったら、切り落として鉢の中に捨てる。鉢の中でノビルのような細い葉が毎年生えているのは、鉢に落とした種が発芽しているのだろう。
季節のスイッチ、昼咲き月見草(Oenothera speciosa)が咲き出しました。庭のこの辺りは日本桜草、ユーフォルビア、紫蘭が競合していて、生存競争が激しい。昨年、昼咲き月見草は出てこなかった。昼咲き月見草の原産国の一つアメリカ アーカンソー州の植物ブログで紹介されている植物で、地下茎で増える植物だと解説されていたので、いつか復活するだろうと期待せずに待っていた。
で、今年、冷気と大雨の後に復活!!
写真の背景にあるのは紫蘭の葉である。手前は芹葉飛燕草。
この当りは時々掘り起こして増えすぎた紫蘭やドクダミ、シダの根を抜いている。その時に月見草は地下茎だけになっているので、見分けられない。というわけで、一応月見草が生えていた辺りの草の根は残すようにして、はっきりとドクダミの根、シダの根と判別できるものだけを取り払うようにしている。
でも、昨年は月見草が生えなかったので、もしかしたら取り除いたちゃったかなぁ・・・ と後ろめたさを感じていたのです。
さらにいえば、ヒルザキツキミソウの原産国北米~南米では明るい日当たりのよい草原の植物として群落・花畑のようになっているところもあるという。それに対して、うちの庭は写真でも分かるように暗い。庭のこの一角だけが、地中海原産のユーフォルビアが生えたりする明るい場所で、その狭い日向にヒルザキツキミソウも頼っているというわけだ。
今年はマツヨイグサ(Oenothera stricta)も発芽して育っているので、アメリカ大陸原産植物の当たり年と言っていいかもしれない。
ちょっと残念なのは、アカバナユウゲショウ(Oenothera rosea)が消えちゃったことかな。随分前に意図せず庭に生えてきたんだけど、しばらくしたら消えちゃったな。雑草と間違えて抜いちゃったかな・・・
そうなんだよね 生も死も おなじものだよね
人にとって違いを感じるもの
善悪 貧富 強弱 貴賎 優劣 美醜
否 おなじものだよ
昼咲月見草 冷気も英気と立ち上がる